不動産投資を始めるにあたり、多くの初心者が抱える不安の一つに「家賃滞納」があります。家賃滞納が発生すると、収益が安定しなくなるだけでなく、心理的な負担も大きいものです。
そこで、今回は家賃滞納に対する対処法について、3つの方法を紹介します。
① 自分で督促、回収
まず一つ目の方法は、自分で督促や回収を行う方法です。
賃貸管理会社に委託しない場合は自分でこの業務を行います。
家賃滞納が発生した場合、まずは入居者に直接連絡を取り、支払いを促します。推奨される手順は以下の通りです:
- 家賃滞納の確認: 家賃の支払い期日に、当日に記帳やネットバンクで確認します。
- 支払い督促の連絡: 電話やメールで入居者に支払いの督促を行い、支払い状況を確認します。連帯保証人には、滞納があればいつでも連絡しても法的な問題はありませんが、まずは、賃借人に連絡する方が、無用なトラブルになりません。
- 書面での督促: 電話で連絡が取れなかったり、支払いが相当期間、そして、月越え滞納してきた場合、内容証明郵便などで書面による督促を行います。
- 話し合い: 入居者や連帯保証人と話し合いの場を持ち、支払い計画を立てます。
②家賃保証会社の加入
家賃の滞納督促は、一般の大家さんにとって、物理的、心理的に大きな負担です。
賃貸の管理は専門の不動産管理会社に委託することが、必須といっても過言ではありません。
さて、多くの管理会社は、契約の際に、賃借人に家賃保証会社への加入を義務付けています。これは、家賃滞納が発生した場合でも家賃保証会社が家賃を立て替えてくれるため、オーナーにとっては大きな安心材料となります。
以下に、家賃保証会社の仕組みについて詳しく説明します。
家賃保証会社の仕組み
家賃保証会社は、入居者が何らかの理由で家賃を支払えなくなった場合に、代わりに家賃を立て替えするサービスを提供する会社です。賃借人は、賃貸契約の際に保証会社に加入し、月額の保証料を支払うことになります。
この仕組みにより、オーナーは家賃滞納のリスクを大幅に軽減することができます。
メリット:
- 家賃滞納が発生しても、保証会社が家賃を立て替えてくれる。
- 迅速かつ適切な滞納対応が期待できる。
- オーナー自身が督促や回収を行う必要がない。
③委託している管理会社に任せる
賃借人に対し、保証会社に加入してもらうことで、家賃滞納による未納は回避できることがほどんどです。
しかし、一部の法人契約や優良属性の賃借人の場合、コストのかかる保証会社加入をしないで契約するケースが、稀にあります。今のご時世では、その時リスクが少ないと思われる法人や個人でも、時がたてば、状況が変化することもあります。
保証会社に加入していないければ、管理会社が督促することになります。
そもそも、管理会社が保証会社を加入義務にして賃貸借契約を締結する条件にしています。本来、賃料の未納に対する督促業務は、管理会社がする仕事なのですが、保証会社にアウトソーシングしているようなイメージです。
保証会社を加入しないで、契約し、賃料の滞納があった場合には、管理会社が本来の業務をするということになります。但し、保証会社と異なり、管理会社が未納分を回収できないとオーナーにとっては収益がゼロということになります。
最重要ポイントとは?
つまり、家賃保証会社の存在は、賃貸物件オーナー(不動産投資家)にとって、家賃滞納による金銭的、心理的な損失をほぼゼロにしたのです。
このような状況で、最重要ポイントとなるのは、「賃貸管理会社」とそこが採用している「家賃保証会社」となるのです。
賃貸オーナー側から、保証会社を指名選択することは実務上ないのが実際のところです。つまり、西遊的には賃貸管理会社とそこがどんな家賃保証会社を採用しているかということになります。
また、家賃保証会社に加盟させないで賃貸借契約を締結し、滞納が発生した場合の、管理会社独自の回収能力、問題解決能力が重要となります。
どんな管理会社が良いのか、様々な考え方がありますが、私的には下記のとおりです。
- 会社の設立の歴史があり、長い実績がある
- 管理部門の担当者、もしくは責任者の業務履歴が長い
賃貸の管理会社の口コミや評判は、業務上、いわゆるクレーマーの存在が、自分が悪いのにもかかわらず、管理会社の悪口を書き込んだりするケースも散見されます。なので、口コミはあまり過信するべきではないでしょう。
自分で問合せ、担当者、あるいは社長と面談し、『信頼できる』」と感じた管理会社と管理委託契約を締結するとよいでしょう。
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